老後の生活費に公的年金だけでは不安が残ります。

総務省のデータによると、多くの無職夫婦世帯は毎月の生活費で赤字になることが示されています。

このブログでは、若いうちから始める老後資金準備の大切さを解説します。

20代からの賢い貯金や投資の方法、時間を利用した複利効果の活かし方を紹介します。

老後の生活費と公的年金の現実

総務省が発表した令和3年の家計調査年報によると、65歳以上の無職夫婦世帯の生活には、月に約25万5100円が必要です。しかし、平均的な収入で40年間働いた場合の公的年金額は月約22万496円。この差額を見ると、公的年金だけでは毎月3万5000円程度不足し、年間で42万円、25年間で1050万円の赤字になることが予想されます。

自営業者など国民年金のみの場合、さらに厳しい状況になり、生涯で3750万円もの赤字が見込まれます。これらの数字から、老後資金の準備は早めに始めるべきだということが明らかになります。

これらの現実を踏まえ、老後の資金準備にはどのように取り組むべきでしょうか。まず第一に、若いうちからの積立が重要です。毎月少しずつでも良いので、将来のための貯金を始めることが大切です。また、単に貯金に留めず、投資などを通じて資産を増やす方法も検討するべきです。

資産運用では、リスクを適切に管理しつつ、長期的な視野でコツコツと資産を増やしていくことが肝心です。早期から計画的に資金準備を行うことで、老後も安心して過ごせるようにしましょう。

20代から準備を始めるメリット

20代は収入が少なく貯金も少ないかもしれませんが、老後までの時間がたくさんあるという大きな強みがあります。たとえば、1000万円を老後資金として準備する場合、55歳から65歳までの10年間で貯めようとすると毎月8万4000円が必要です。しかし、25歳から準備を始めると、毎月2万円ほどで済みます。

さらに、投資などでお金を運用することで、複利効果により資産を増やすことができます。時間が長ければ長いほど、この効果を実感しやすくなります。

この複利効果を最大限に活かすためには、早期からの投資が鍵となります。例えば、株式や投資信託などに少額から始めて、長期間にわたって運用を続けることで、元本以上の収益を期待できます。また、リスクを分散させるために、様々な資産に投資することも大切です。20代のうちから投資を学び、実践することで、将来的に老後資金の準備だけでなく、資産形成の大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。このように、時間を味方につけることで、少ない努力で大きな成果を得ることが可能になります。

若いうちから始める具体的な方法

まずは、無理のない金額から貯金を始めましょう。そして、預金や投資信託などで資金を運用し、少しずつでも資産を増やしていくことが重要です。

具体的には、月々の収入から一定の割合を自動的に貯金や投資に回す仕組みを作ると良いです。例えば、給料が入ったらその10%を自動で積立投資信託に振り分けるように設定することで、気づかないうちに資産が増えていくことが期待できます。さらに、余裕があれば、ボーナスなどの臨時収入も賢く活用しましょう。投資に関しては、初心者でも分かりやすいロボアドバイザーや低コストのインデックスファンドを選択すると良いでしょう。このように計画的に資金を管理し、積極的に資産を増やしていくことが、将来の安心につながります。

2%の複利効果を利用した運用の例

投資のスタートライン

25歳からのスタートで、毎月2万円を40年間投資し続けることを想定します。この長期投資がどのような将来を約束するのか、年利2%の安定した運用を前提に探ってみましょう。

運用の条件

  • 投資開始年齢: 25歳
  • 投資終了年齢: 65歳
  • 毎月の投資額: 2万円
  • 想定年利: 年2%

資産形成の過程

この条件下で、40年間の投資を続けた場合、積立総額は960万円になります。年利2%で運用した場合の資産総額は、約1,478万円ほどになると予測されます。この数字は、積立金額に対して約518万円の利益を得られることを意味します。

長期投資の価値

年利2%の運用では、積極的な資産増加は期待できないかもしれませんが、リスクを抑えつつ安定的に資産を増やすことができます。この積立投資は、将来にわたって安定した資金の確保に役立ちます。

5%の複利効果を利用した運用の例

投資の出発点

同じく25歳から65歳までの40年間、毎月2万円の投資を行うシナリオですが、今回は想定年利を5%として計算してみます。

運用の詳細

  • 投資開始年齢: 25歳
  • 投資終了年齢: 65歳
  • 毎月の投資額: 2万円
  • 想定年利: 年5%

資産成長の展望

年利5%で運用すると、40年後の資産総額は約3,036万円に達すると予測されます。このケースでは、積立総額960万円から、約2,076万円もの利益を得ることができます。

投資の魅力

年利5%の運用では、複利効果を大いに活かすことができ、積立金額以上の大きな資産を形成することが可能です。このような投資は、将来の大きな夢や目標に向けた財産形成に大きく貢献します。

結論

年利2%と5%の運用では、得られる利益に大きな差が出ます。低リスクでコツコツと資産を増やしたい場合は2%の運用が、より積極的に資産を増やしたい場合は5%の運用が適しています。どちらのシナリオも、若いうちからの長期的な積立投資の重要性と有効性を示しています。重要なのは、早期から計画的に投資を始め、時間を味方につけることです。

まとめ

公的年金だけでは老後の生活費が足りなくなる可能性が高いため、早期から老後資金の準備を始めることが重要です。

20代からコツコツと準備を始めることで、老後が近づいてきても慌てることなく、安心して生活を送ることができます。

老後の資金準備は、遠い未来のことのように思えるかもしれませんが、早めに行動を起こすことで、より良い将来を自分自身で作ることができます。

今日からでも遅くない、老後のための一歩を踏み出しましょう。

お金に関する悩みがあれば、ファイナンシャルプランナーの、私、田中までご相談ください。

今日はここまで記事を読んでいただきありがとうございます。

この記事を書いた人

田中 大介(たなか だいすけ)

有限会社安全保険事務所代表取締役
生命保険募集人、損害保険募集人、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

こんにちは!私はライフプランの立て方やお金の使い方についてアドバイスするのが得意です。投資の勉強が特に好きで、資産運用ついて熱心に学んでいます。趣味のトライアスロンで、健康的なライフスタイルを楽しんでいます。お客様の夢や目標をサポートするのが楽しみです。何か質問や相談があれば、お気軽にどうぞ!


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